突然だが、台湾にも年号がある。
だが、もちろん日本のように各天皇在位期間とは関係はない。「中華民国〜年」と言い、多くは「民国〜年」と略す。
たとえばリーだと、民国55年(1966年)生まれになる。
そもそも台湾の年号は1911年10月10日夜、中国で起きた辛亥革命を起源とする。清朝を打倒し、古くから続いた帝政を廃止し、共和制に基づく中華民国を建国した年だ。翌1912年1月1日、かの孫文が中華民国臨時大総統に就任したわけである。
よって、今年は民国98年となる。長女ランは民国92年、次女メイは94年生まれである。
しばらく中断したが、物語は民国94年に戻る。(それまでのお話は7月10日以前のバックナンバーをご覧ください)
リーが社長からソウル支社長を命ぜられ、5月1日に彼が先にソウル入り。
まだ首が据わったばかりのメイと、ランを連れ、私は日本の実家に帰り、3ヶ月間を過ごしていた。
7月21日夜、リーが来日。
23日家族4人でいったん台北に戻る。リーは数日後、仕事があるため先にソウルへ飛び、我ら母娘3人と義母は7月30日、いよいよ未知の国、韓国へ向かうことになった。