早起きの我が家族は、それまでに荷物の半分を車まで運び終えた。
食堂は重厚な宮廷造りの建物の2階にある。バイキング形式になっており、中華式の粥もトーストもあり、各年齢層や嗜好に対応可能である。惣菜や果物の種類も多い。老いも若きも満足できる。
前日チェックインの時にいた爽やかなフロント青年スタッフと談笑して8時40分チェックアウトすると、彼は南の海のような、これまた爽やかな笑顔で手を振り見送ってくれた。
私の「台湾でまた行きたいところ」は目下、屏東縣墾丁である。
墾丁よ、再見!!
さて、6月家族旅行の最後の訪問地は台湾中部・彰化縣だ。
この旅の計画を立てる時、リーに、どこか行ってみたいところはない?と訊かれた。私は「台湾らしい情緒あふれる場所」とあまりに抽象的な返答をした。リーは、う〜ん、と考えた結果、答えた。
「鹿港はどう? 古い町並み残るところだよ。」
ということで、私も娘たちも初めて彰化縣を訪れることになった。
高速道路を走る。雲林縣の「雲林」インターで降りる。雲林縣は二胡の蔡老師の郷里で、何かしら親近感を感じる。お昼が近づいたのでリーが雲林の「斗六」いう町で食事処を探すことに決めたのだった。
数々の受賞歴がある老舗・阿国獅で昼食に。金曜日と平日なのに、客が絶えない。一品一品が深い味わいで確かにおいしい。感動すらする。