私はこの半生で幾度となく日記を書いてはやめ、書いてはいつの間にかやめをくり返して来たが、第一子のランが生まれた2003年以来欠かさず綴っている。
その日記は旅行中、旅日誌も兼ねるため、ふだん1ページで終えるところが収まらず、長くなっていた。
午睡から覚めた目覚めた娘たちは満を持した様子で水着に着替える。
海、山、アウトドア大好きなリーも、「4時半かあ。まだ太陽サンサンだけどなあ」と言いつつも、やる気まんまんである。
「ママも行こうよ!」
誘われたが辞退する。台北にいてさえ、強い日差しですぐポツポツと強敵シミが芽を出すと言うのに、こんな海岸になど恐ろしくて出られない。許せ、ラン、メイ。
ヤドカリのような可愛い海のコたちを持ち帰った3人。
リーは疲れてぐったり、娘たちはもっと遊ぶと言い張ったらしい。
着替えて6:20頃、徒歩で繁華街へ出る。
歩いているとどんどん夕闇が降りて来る。
海辺の町が、またちがう顔を見せ始めた。