無職、30代半ばの女性がなんとヤワな、、、と思われるかもしれないが、家事は無限、0歳と1歳の子供を終日守りする心と身体の疲労と負担は、そうナメたものではない。元来ある私のストイックな性格ゆえ雨風激しくとも毎朝30分ほどの散歩に出かけ、腰痛を押しても二胡に励み、中国語や英語の勉強も続けていた。
1日3度の食事はすべて私の腕にかかり、掃除や食料品の買物と管理も然り。
ちょっと目を離していると、かろうじて歩けるようになったメイが玩具の戸棚を開け、全部引っ張り出していたり、紙おむつ頼りにトイレに行かず、部屋の隅でランがうんちに力んでいたりなどは日常茶飯事
で、ただでさえ手いっぱいな状態に、プラスαは容赦なく付加される。
乳幼児がいる主婦の運動量が多く、一日の必要摂取カロリーが高めなのも十分うなづける。
3月21日、約10日ぶりに林さん親子が遊びに来てくれた。ご主人や姑さんとの関係は相変わらずであったが、その彼がもうすぐ東京支社へ転勤になりそうで、その期待に支えられているように見えた。東京へ行けば、お給料はぐっと上がり、三重の実家にもちょくちょく帰れるだろう。林さんはうれしそうに話した。
その頃、台北から我が社の社長がソウルへやって来た。
彼は社員が出張時に利用するホテルではなく、オフィスに最も近く、五つ星のCOEXインターコンチネンタルに宿泊。
リーは23日、その部屋へ呼ばれた。