ふだん聞き慣れない音が外から家内から聞こえ、リーは窓の隙間から雨が吹き込んでいないか、雨漏りしていないかチェックしていた。
今回の台風の猛威は、台北で昨日午後から今日正午頃までと聞いていたので、今朝起きてみるとうっすら晴れ間まででる静けさに驚いた。
風も強かったが、短期間に猛烈な雨が降り、水不足は一気に解消、洪水が発生した地域まであった。
私の次に、ランが起きてきた。リーとメイは安らかな寝息をたて、7時を過ぎても熟睡中。
ランはさっさと食事するし、トイレと歯磨きの朝の業務も早々と済ませたので、私は彼女と市場へ行くことにした。
だが、今日行ったのは、いつもの最寄りの朝市ではなく、頂渓という地下鉄の駅をほぼ中心に広がる街にある市場だ。バスで往復20〜30分かかるが、時々出かける。そこに子供服の店があるのを見つけて以来、気に入って、頂渓の市場へ行こうと思う時は、娘たちの衣類を見たい時がほとんどだ。
念のため、ランの雨具をリュックに入れて行く。
706のバスで到着すると、8時半頃で、すでに多くの客でにぎわっている。
まず、目当ての子供服の店に行き、ランと相談しながら夏から秋物をいくつか決める。やはりここでは好みのが見つかる。価格帯も広く、選びやすい。
その後、活きのいいサンマが目に入る。以前ここで書いたように、台湾で見るサンマは北海道からの冷凍輸入モノだと思ってよいが、どうもパッとしないものもある。
しかし、今朝見たそれは色艶がよく、油が乗り、豊かに肥えていておいしそう。リーの好物でもあるので買うことにする。4尾50元(約170円)。安い時は1尾10元のもある。だいたい、サンマはこれくらいが相場だ。
何か野菜を、と物色し、茄子にする。台湾の茄子は長さ30〜40cm、直径2〜3cmと、日本とは異種の棒状だ。味は変わらない。今日は2本で20元だった。
最後に、あれば欲しいなあ、と思い描いていた物に極めて近い秋冬ものの私の靴にも遭遇! 満足な市場巡りとなった。
帰りは、まだ残る台風の影響らしき雨が降り始めた。ランの雨具をバスの中で着せる。
10時前、無事帰宅。
8月8日は父の日。8(バ)8(バ)の日なのだ。そうそう、さっきバス停そばのベーカリーでミニ黒糖ケーキを買って来た。ああいうタイプなら、リーも食べるだろう。
それと一緒に、娘たちと密かに用意していたささやかなプレゼントをババに渡す。
父親節、台湾は今日この祝いで盛り上がる。