2009年07月14日

長安楽器で二胡と陳老師とのしあわせな出逢い。今朝はメイと市場へ歩く。

台湾へ来てから、このブログを更新する時間が一定でなくなってしまった。娘たちは台北滞在の40日間は夏休みとなり、それほど厳しく就寝及び起床時間を守らなくてもよいし、リーが会社から帰宅するのも8時頃になるし、こういう機会だからこそ、時間に縛られず暮らしてみようとも思う。とにかくこのパソコンが故障しない限り、これまで通り毎日書くので見に来ていただけるとありがたい。

さて、昨日の続きである。
たびたび海を越えて移動するために、二胡をその都度持ち運ぶのに疲れずっと台湾に置いておくものを買おうと決めて今回帰って来た。
二胡の量詞は「把」という。一把目は2004年、二把目は2008年に台北市内にある古典楽器店で購入した。
バスを待つ間、よし、今回は長安楽器へ行こうと決断する。二胡友達に去年紹介されて、日本へ帰る前に二把入るケースを買ったことがある楽器店だ。以前二把の二胡を購入した店より古くて狭く、陳列の仕方も一見雑に見えるが、それがかえってマニアックで粋。二胡教室も付設され
ており、お手洗いはヒノキ造りで中国情緒漂うし、店員たちのマナーも良い。とにかく私のツボにはまったお気に入りの空間になったところだ。

台北の市バスは以前15元のまま値上がりしていない。乗りこなせれば安くてとても便利だ。
見慣れた風景に安らぐ。母校、国立台湾師範大学近辺に入る。観光名所の一つ、中正紀念堂を示す標識が立つ。
長安楽器はそれらから徒歩圏内の愛国東路71番地、1階にコンビニのあるアパートの3階だ。

店内には琵琶などの他の古典楽器や楽譜、楽器の備品などもあるが、やはり二胡がいちばん品揃え豊富だ。20代と思しき女性の店員は私を覚えていてくれた。
二胡は日本円で1万円くらいから高いのだと100万円ほどのもあるから、まず予算を明確に伝えなくてはならない。
次に私は「蘇州か北京で、紫檀のが欲しい」と言った。あと、あまり派手な彫りやデザインがない方がよい。
二胡の3大産地は北京、上海そして蘇州で、それぞれに特徴がある。
また、紫檀は紅木や黒檀より二胡に適していると聞く。

男女2人の店員が、その条件に見合う品を探し、壁から下ろしてくれる。竿がまっすぐか、蛇皮がきれいで「うろこ」が均一か確かめて、合格なら弾いてみる。
最初弾いてみた二胡は外観かなり気に入ったが、音が期待はずれだった。高く乾いた音がする。
そこへ、眼鏡をかけた年配の男性が来て、その二胡を再度調音しながら弾く。
「うん、これは人間で言うなら若く元気な男性の声だね。君はこういう音は好きじゃないんだな。」
と言う。実にその通りなのだ。
その直後に若い店員が出して来た二胡は、先ほどのより少し安いが音は私の好みにぐっと近づいた。
また、眼鏡の男性が弾いてみて言う。
「さっきのよりかなり厚みのある音がする。経験を重ねた年かさの声だな。ふむふむ、君はこういう音を求めてるんだな。」

値段もいいくらいだったし、私はほぼそれに決めてお手洗いを借りた。

しかし、出て行くと、また年配のあの男性が別の二胡を弾いている。
「君はすでに4年あまり二胡を弾いている。自分の好みもわかっている。予算からさほどかけ離れていないなら、もう少し他のも吟味してから決めたらどうかな。これなんかいいよ。」
と勧められ弾いてみる。
わっ、やられた、と瞬時に思った。すばらしい弾き心地と厚く、深く、柔らかい音。
値段を見ると、さっきのより2万5千円ほど高いが、何とか大丈夫な範囲だった。その上、蘇州産で紫檀だ。
もう一本若い男性店員が持って来る。
「おっ、これもなかなかいいぞ。」
年配の彼はしばらくそれでスタンダードな曲を弾く。
「うん、これもいい。でも、やっぱりこっちかなあ。さ、あとは自分で確かめてみて。」

「これがいちばんいいです!」
私は感激しつつ答えた。
「お、すごいな。よくわかったね。君の言う条件ならそれが最高じゃないかな。」
と彼は褒めてくれる。
ぐっと値段は上がったが、あの音を聴いてしまった以上どうしようもなかった。お手洗い前の一把と並べると、蛇皮の艶やうろこの形の美しさもずっとよいことが一目瞭然だ。

眼鏡の男性は、長安楽器が総統府 国楽社から招いた二胡の先生だった。ちょっと弾き聴いてみて、その人の好きな音を理解する。さすがプロである。
二胡は一生もの。将来ランやメイも弾ける。ここはケチらずに「運命の一把」に決める。いや、実際もうあきらめられなかった。

予備に一本弓も購入する。二胡の備品は日本で買うととても高い。
二胡を買うと、松脂、弦とケースもセットになっているのが普通だ。一時間ほどの二胡選びは円満に幕を閉じる。
その時、眼鏡の男性は名刺を差し出した。私も名刺をもらえないかと思っていた矢先だった。
陳老師。
二胡選びはプロの意見を聞くに越したことはない。私は幸運にも昨日そんな人と出会い、満足する一把とめぐり逢うことができた。感謝、重ね重ね感謝。

さて。
ランが今夜も義母宅に泊まるらしい。中国語がほとんど話せないランがどうやって義母と意思疎通しているか興味津津である。

今朝はメイと市場へ行った。
今日も暑く、食欲がないが、そろそろお昼の用意をしなくては。
ではまた明日。
posted by マダム スン at 12:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 2009台湾夏報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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