ロタウィルス騒動を乗り切り、二胡も直り、ようやく生活が落ち着いてきた。
私一人で0歳と1歳の子両方と寝るのはきついので、母がメイと奥の間で、私が自室でランと寝る習慣もついた。寝かしつけたり、布団を蹴ったらかけてやったり、声や寝言を聞かされたりと、夜も何かと大変だ。
日本の戸籍も持つ2人の娘たちには、市からいろいろな通知が来る。
ちょうどその5月に4ヶ月児と1歳6ヶ月児健診が保健センターで行われるとのこと、10日火曜日にはメイを、翌11日にはランを連れて行く。
楽な子育てなどないだろうが、幼い年子のママも忙しい。毎日私も母もくたくただった。子守りだけではない。地域の活動や家事、自分を高めたい欲求や向上心も、妻や母親になっても頑固に主張する。休んでなどいられなかった。
「この子達を無事大きくするのも私の使命」と言い聞かせ、慌しい日々を送った。
70歳にして初孫を抱いた父は、2人目の孫である小さなメイを文字通り宝を見るような目で眺め、あやす。何ひとつ親孝行などできないでいる私は、娘たちに感謝の念が湧く。生まれてくれてありがとう。
さて、子育てに強い味方が現れた。
母の用事でランを連れ同行した社会福祉協議会の施設内にある町の子育てセンターだ。台湾にはこういう公共施設やサービスはない。
アンパンマンなどのキャラクターで飾り付けられたひと間に、ランは喜んで駆け入った。