点滴は2種類あった。
その間、リーは新生児室へメイを見に行っていた。ビデオカメラを持参していた彼は早速メイを撮って来て、横たわる私に見せてくれた。
私も早く見に行きたくてたまらなくなる。
ようやく点滴が終わり、ベッドから起き上がり床に立つと頭が弧を描くように回る。? 目が回ると表現すべきだろうか。フラフラするのだ。メイが生まれてしばらく経ったその時、初めて自分がとても疲れていることに気づく。
やはり出産は大事業、大仕事なのだ。その疲労感は翌日もずっと続いた。
リーは病室の簡易ベッドで寝たが、夜も遅いのに何度もケータイに電話がかかって来て、日付が変わってすぐくらいに帰宅することにした。花金の夜。会社は忘年会をしていたのだから、あちこちからお呼びがかかるのも仕方ない。彼は出席しなかったから余計だ。
リーが出て行って、正直ホッとする。静かに休みたかった。
それでなくても、その夜はお腹、腰、骨盤が痛むし、出血は続き、なかなか安眠できなかったのである。