あらかじめ電話をかけ、予約を取った。
「我要予約陳医師的門診。」
と告げると、お名前と生年月日をお願いします、と訊かれる。ほどなくその受付嬢はパソコン画面に私の履歴を見つけ、何日の午前か午後どちらが希望かを問い、私が「午後」と言うと、「では*番です。」となり、予約手続き完了と相成る。
ランの時同様、リーが仕事の都合をつけ、車で付き添ってくれた。リーはあの頃、私もかつて働いていたその会社を辞めたいと一部の同僚に公表していたが、慰留されていた。
リーのパジェロでランも連れて10分ほどの道のりを行く。
自分の予約番号が過ぎていても、受付を済ませれば掲示板の番号が逆戻りして名前を呼ばれる按配になっている。それほど待たずに診察室に呼ばれ、家族3人一緒に入室した。
陳医師の変わらぬ朗らかな笑顔に迎えられ、順序だてて経過を話す。
超音波で見てもらうと、お腹の子はまた大きくなっており、丸い頭や手足がはっきり区別できて、とても可愛い。日赤で言われたのと同じ、予定日は2月3〜5日ということだった。
まだ胎児が標準より小さいだの痩せているだのと論議するレベルに達しておらずたすかったが、またしても頭が痛い難関が待ち受けていた。あの忌まわしい羊水検査を時期が来たら受けるよう医師に言われもちろんリーにも念を押された。
受けたくない。日本に帰りたい、、、、、
ラン懐妊時よりはだいぶ軽いとは言うものの、悪阻は時にひどく、何をするにも重く、つらい日はちょくちょくあった。羊水検査の件で、リーとはしょっちゅう口論になり、それも気分が晴れない要因だった。