這い這いだけでなく、全体の動きも活発になり、ベビーベッドに立ち上がったりもするので気をつけてやらねばならない。時々、ランはベッドの囲いの部分をガブッとくわえるように咬んでいる。「これこれっ」とたしなめるが、その様子がとてもおかしく、可愛い。
6月9日、予約午後2:30、この日は自ら運転して日赤に到着。
そわそわして朝から何も手につかなかった。
「さあ、見えるかな。」
医師も気にしてくれているのがよくわかる。私も祈る思いだ。
息を呑んで待つ私に、
「あ、これかな。これだなあ、小さいけど、この黒い点、まだ袋みたいな状態だけど、これがそうだと思います。」
と、医師の明るい安堵した声。私にもその黒い点が映る画面を見せてくれた。あー、よかった。やっぱり赤ちゃんはいたのだ。まだ卵巣は腫れているが、様子を見ようということになる。
翌朝リーから電話がかかり、正常妊娠の旨伝えると、思った以上に彼はもう反対せず、ほとんど当然のように今後の日程などを話し合った。
ランを守りしながらの妊娠生活や出産を想像すると、やはりいろいろ不安になったが、いずれ欲しいと思っていた第2子だ。また2年や3年待って、その時順調に授かれるか何の保障もない。驚き、戸惑いはするが、今授かってありがたいと心の底から思えるようになり、度胸がすわってきた。