大家さんと連絡をとってもらい、そのアパートを見せてもらいに行くと、なぜその時期、そんな物件があったのか理解できた。大家さんの父親が所有し、人に貸していた家の管理を息子である新大家さんが譲り受け、左官業をしている彼が自らリフォームしたばかりだったのだ。
5階建てアパートの4〜5階部分で、ワンフロアに各4部屋ずつ造られていた。大小様々で広さに応じて家賃が高かった。
8部屋中、すでにひと部屋には若い女性が越して来て住んでいた。そして、あとひと部屋、借り手が決まっている状態で、私は6部屋の中から選べることになった。
私は迷わず、4階入口から2番目のいちばん小さい部屋にしたいと答えた。家賃は水道費込みの6000元で、妹女史に払っていた家賃と同額、すなわち許容範囲だったし、昔から自室は狭い方が好きだった。
妹女史たちと住んでいたところから徒歩5分もかからない距離、家具付き、リフォームしたばかりで新築みたいにピカピカ。大家さんも笑顔がやさしい、働き者といった印象。新居が決まって安堵し、うれしかった。
その数日後、私は不動産屋へ赴き、賃貸契約を交わすことになった。
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