妹女史たちが引っ越すことになり、思ったより早く、数ヶ月で一人暮らしをすることになった。彼女たちと住んでいた地域に慣れ、その辺りが気に入っていたため、私は学校と会社勤務の傍ら、帰宅後部屋探しもした。
ふだん歩いていると、アパートにせよ、マンションにせよ、外からよく見える窓のところに「売り」とか「貸し」物件を表す看板が貼ってあるのを時々見かけたので、私はまず自宅周辺を歩いてみることにした。
たしか、9〜10月頃だった。ないのである。看板が見当たらないのだ。
それでも、と思い、一週間ほどうろうろしたが、近所では空き部屋に会えなかった。
しょうがないので、自宅から近い不動産屋を訪ねることにした。聞くと、9月に新学年が始めるため、今はちょうど品薄の時期だと言われた。そうだ。台湾の学校はアメリカ同様、9月に新年度が始まるのだった。見つけにくいのは当然だった。
仲介料は4000元もとられるが、そこに依頼することにした。留学生一人分の引越というので、支店長が無料で車を出してやると申し出てくれたことは有難かった。
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