まず、広〜い数階建ての食堂に入り、席を確保する。
円卓がたくさん並んでいるが、なかなか空席は見つからない。そろそろ食べ終わりそうなテーブルのそばで待っていて、店員さんが片付けに来る前に席を取ってしまうくらいの素早さが必要だ。
それから、また階下に下り、注文の作業に入る。
飯、麺などの主食
鴨肉
野菜類
などと分かれており、順番にいずれかを決め、手分けして取っておいた席に持ち帰る。その注文過程が豪快だ。もう、年末の築地市場かバーゲンセール会場のような混雑と喧騒で、鴨肉を賞味しに来た本旨を忘れるくらいのバトルなのである。
いささか(いや、ひどく?)上品さを欠いた修羅場にムッとしつつも、気を取り直してやっと鴨肉ランチが始まる。
味は噂どおりの美味で、鴨さんに手を合わせる思いだ。
私たちがごちそうさまをして店を出る際も、まだ下では初せりのような賑わいが続いていた。
その日は台風接近中で、お天気は良くなかったが、宿舎に帰り、夕方は敷地内にある温泉に行った。「温泉、温泉!」と幼い娘たちも楽しみにしていた。リーも温泉好きの一人だ。台湾は温泉が湧くし、そのファンも多い。ちっちゃな娘たちに水着を着せたり、拭いたりと骨が折れるが、温泉の設備は良く、私も結構楽しんだ。