幼い娘たちがいるし、リーの就寝時間は私より遅いし、日本の実家のように周囲が静かでもないから安眠が妨げられることは多々あり、寝不足や体調不良によるものだとばかり思っていたが、どうもおかしい。
痛みは主に頭の中央部にへばりつくような感じで、気がつけば慢性になっていた。
おかしい。
もしかしたら、とネットで調べてみると、果たして私の予想は当たった。顎関節症のいち症状だったのだ。
夏、日本一時帰国中に日赤の顎関節症外来を受診したが、手間がかかるのでマウスピースを作らず台湾に帰り、その後も放っていたのだが、新たな症状を発症し、ヤツは悪化していたのである。
しkし、物が食べられない、痛くて口が開かないなどの重症ではなく、また台湾では十分な専門的治療は受けられないだろうし、専門外来にある大きな病院へ半日がかりを覚悟で行く気にはなれず、私はまたしても我慢してやりすごそうとした。
10月は、ランがようやく幼稚園生活に慣れ、秋の遠足を楽しんだり、園で習った漢詩をしょっちゅう口ずさむようになり、それを妹のメイも聞いて覚えるようになった。漢字は読めない2人だが、耳から音で覚えるのだ。
また、月末ランの誕生日には白木屋のケーキで祝った。アイスケーキにしようかと思ったが、ワンサイズでしかも約4000円もする!台湾の物価からすれば、ゼイタクもいいところだ。もともと白木屋はおいしいながら高いチェーン店だが、度が過ぎる。
秋においしい栗のケーキでおめでとう。満4歳。
顎関節症の頭痛は小康状態に入ったのをよいことに、私はさらに我慢を続け、七転八倒の限界が来るまで手を打たなかった。