娘たちをリーか義母が見てくれる日、私は馴染みの楽器店へ出かけ、新しい楽譜を探していたら、その委員会なるものが編集した『全国二胡演奏考級作品集』という厚さ約1・5cm、A4版、薄ピンク色の本を見つけた。
それは一冊ではなかった。何でも、二胡検定では練習曲と古典の曲、それに課題曲や選択可能な楽曲などいろいろあるため、一冊では収まらず数級ごとに編集されているのだ。
私はそれらすべてを購入し、蔡老師にも検定試験について相談してみた。蔡老師自身は受験したことがないようで、ネットで調べたりしてより豊富な情報を提供してくれた。
二胡をやっている日本人仲間からも聞いたが、二胡を教授するために絶対必要な資格や免許はない。それは台湾でも同じらしい。
だが、ただ何年間二胡を弾いています、先生に習っていました、と言うよりは検定試験で何級に合格しました、などと明確に提示できる方が仕事をしたり、認められるためには近道のように考えたのである。
一冊250元(現在なら約750円)の楽譜を買い求め、吟味してみる。既に習い、弾ける曲は半分くらいある。
さあ、何級を受けられるだろう……