幼い頃から何度か法事などの際に訪れたことがあるので、長らくご無沙汰であったが容易にその佇まいは目に浮かんだ。
封書を投函してほどなくしたある日、ご住職さまからお電話をもらい
7月20日午前中に会っていただける運びとなった。
それまでの2週間ほどは梅雨や台風の空模様がそのままうちに反映されたようで、母はボランティア活動中、足元が滑って肋骨を折り、私はラン出産後半年くらいから始まった顎関節症の悪化が顕著だったため
最寄りの日赤へ電話で問い合わせ、予約を入れたりしていた。
顎関節症は最近とみによく耳にする疾患で、歯科を受診せねばならない。
だが、歯科は歯科でも専門医を探し、専門的な治療が必要とされる。
日赤によると、月に2回顎関節症専門外来があるとのことだった。
果たして、その日日赤を訪れると女医さんがいろいろ検査をし、症状を聞いてくれた。発症から約3年を経て初めて医者に診せたことになるのだが、それくらい病気の進行はゆっくりしていたということだ。
その時もさほど重症とは感じなかったが、突然口が開かなくなった人の話を聞いたりして怖くなったので、日本にいる間に診てもらう気になったのだ。