日本でも、琴や三味線、尺八より、ピアノやらエレクトーンを習う人口が多いように、台湾でも古典楽器はマイナーなのだ。
先生はなかなか決まらなかったが、教室には二胡が常備してあり、「いつでも弾きに来ていいよ。」
とオーナー夫妻に言われていたので、時々散歩がてら、そこへ遊びに行った。とても心地良い空間だったのだ。
二胡レッスン態勢が整うより早く、沖縄旅行へ経つ日が目前に迫っていた。
というのは、6月日本の実家から台北に戻り、その後両親との会話の中で、「ランに会いたいなあ、抱っこしたいなあ。」との発言があり、どこか旅に出たいと考えていたリーが、こんな案を出したのだ。
「沖縄でお義父さんたちと会うってのはどう?僕も沖縄へ行って見たいし、沖縄は関空と台北のちょうど真ん中辺りでしょ。そこで集結っていうの、いいんじゃない?」
両親に話すと喜んでくれた。
リーが台湾の家族に話すと、「私も行きたい!」というメンバー続出、義母、義姉、義弟家族全員も学校、会社に休みを取って同行することになったのだ。
お腹の子は22週目。ランは固形物を徐々に食べられるようになった頃のことである。