2009年01月28日

針、刺さる。

日本で羊水検査が一般化していない要因の一つに、生命の選別につながるとの倫理的問題がある。それはそうだろう。私が羊水検査にひどい嫌悪感を抱くことは何ら特別でも、わがままでもないはずだ。
しかし、リーをはじめ、主治医や義母らの見解は、先天性疾患を持った子を順番から言えば早くこの世を去る両親が一生面倒を見てやることはできず、親にも子にとっても不幸を招く、というものだった。
私も、リー側も、己の主張こそ筋が通ったものとして引かなかった。

結局、私は羊水検査の同意書にサインし、強制的に受けされられることになる。
検査の模様は、超音波によって映し出されて見ていることができた。すでにはっきり頭、胴体、手足が出来上がった胎児に絶対針が刺さらないよう、医師は細心の注意を払う。画面から、入って来た針を胎児がじっと見つめているように見える。私はいたたまれなくなる。
お腹に刺さった針は痛いし、子供のことが心配だし、腹は立つしで、さんざんな一日だった。
羊水検査は妊娠15週目以降からしかできない。ということは、もう胎動が始まっている。女性なら、出産経験がない人でも想像しやすいのではないかと思うが、自分のお腹で元気に動き、名実ともに母子の結びつきができてから、一つの検査結果でクロと出たから産むな、なんて本当に残酷この上ない。
日本にいたら遭わずにすんだ災難に、私は意気消沈した。
posted by マダム スン at 10:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾の家庭に嫁ぐ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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