シスターMのみならず、全員が既知の友のように私を歓待してくれた。私が住まわせてもらったのは、シスターたちの宿舎、礼拝堂、談話室、客間、事務所などなどが入る重厚な石造りの立派な建物で、たしか3階建てだった。階段もエレベーターもあり、トイレや洗面所も多く、とても便利で快適だった。
1階の玄関付近にはテーブルが何台か置かれ、そこでお茶や食事をしたり、来客と応接したりした。その奥に、庭に面した広いキッチンがあって、私も調理や皿洗いを手伝った。
小高い丘からは、その街を流れる川をまん中に据えた景色を眺めるに最適だった。学校など各関連施設を含めると、かなりの面積になると見えた。門衛が常駐し、ひとつの村を護っているかのようだった。
その敷地を囲むかのように森林が茂り、散策も楽しかった。バナナの木に実る黄色い実も見えた。
私はそんな場所で、リーを想いながら年を越した。